法西医院

西宮市の小児科内科医院のブログ

赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)

time 2015/09/15

健診の項目に赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットがあります。
これらの項目が低ければ貧血です。
貧血の90%以上が鉄欠乏性貧血です。
特にはっきりとした症状もないため、医師も軽く考えがちですが、実際は検査値が基準範囲内でも精神面に影響することがわかっています。
うつ病の診断基準でも「鉄欠乏性貧血は除外すること」となっており、このことは鉄欠乏性貧血でうつ病と同じような精神状態になることを示唆しています。

鉄は男性で一日1mg、女性で一日1.5mg~2.5mg消費します。
女性が鉄の消費量が多いのは月経(生理)のためです。
それでは人が一日に摂取する鉄の量はというと個人差はありますが1~1.5mgです。
このため、女性は慢性的に鉄不足に陥りやすいです。
 
鉄は血液中の鉄のほかに貯蔵鉄というのがあります。
健康な男性では約1000mg以上貯蔵鉄を持っています。
ですが女性は慢性的な鉄不足のためほとんどないことがわかっています。
ですから検査で貧血といわれた時点で貯蔵鉄はなく、余裕のない状態なのです。

鉄欠乏性貧血とわかったら、治療は鉄剤の内服となります。
よく「食事で摂りましょう」といわれますが、鉄分を食事だけで補うのは非現実的です。
たとえばレバーは確かに鉄分をたくさん含む食品ですが、鉄剤の代わりに摂るとしたら毎日800g摂る必要があります。
これはどう考えても非現実的といわざるを得ません。

鉄剤の内服は3~6ヶ月間必要です。
確かに貧血そのものは1ヶ月くらいで正常化しますが、貯蔵鉄のほうは貯めこむのに時間がかかります。
中途半端にやめてしまうと再発を繰り返しますので、しっかり飲んで、貯蔵鉄を増やしましょう。

貯蔵鉄は血液検査(フェリチン)でわかります。
フェリチンが60~80になるのを目標にしてください。
最低でも30以上になるようにしてください。フェリチン1が貯蔵鉄10mgに相当します。

フェリチンの検査は鉄剤の内服をやめてから2ヶ月くらい経ってから行います。
鉄剤の内服中およびその後しばらくは値が高めにでて、本当の貯蔵鉄がどれくらいか判断できないためです。

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